2011年5月28日土曜日

あなたに会えて本当に嬉しかった。

「私ね。ずっと料理研究家になりたかったの。
ようやく夢が叶って、嬉しくて仕方ないの。
料理を通じて、人や食と関われて日々、本当に感謝です。」

いったい、その細くてちっちゃいからだの、どこにそんなパワーがあるのでしょうという
私の質問に、島根の料理研究家の小早川洋子先生は、
笑いながら、そんなお答えをなさってました。



真っ白いフリルのついたエプロンがお似合いで
年上の女性に対して、失礼な表現かもしれませんが、
少女のように可憐で、守ってあげたくなるような雰囲気のある可愛らしい方でした。
作るお料理は、彼女の人柄が出ていて
丁寧で、ホッとする味を作る方でした。

急に、夭折なさったご連絡をいただいたとき、
まったく実感が湧きませんでした。



洋子先生が、お教室をなさっていた自由が丘のスイーツフォレストで
関係者が集まって、しめやかに偲ぶ会が行われました。

直伝のお料理をいただきながら、
みなさんと思い出話をして、たくさん泣いて、たくさん笑って
ふたたび、先生を通じた絆を深めた良い時間を過ごしました。



私は、お葬式やお墓は、生きている人の心を慰めるものだと思ってます。
大切な人に、会えなくなることが、悔しかったり、悲しかったり。
残された人が、生きてゆくための大事な儀式や忘れないための象徴だったり。

ヒトに生まれた以上、いつかは、みんな別れがくるけれど、
どんな風に生きて、人と関わるのかが重要だと思ってます。
関わった人の心に、なにかを残せるとしたら、
それはきっと人生で人が出会うことの意味。

洋子先生のまっすぐで前向きな生き様は、
私の心に、たくさんのことを残してくださいました。

あなたのことは忘れません。
短い間でしたが、お会いできて本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。

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