2010年6月6日日曜日

恋する茶碗。

出光美術館で開催されていた
「日本の美・発見III 茶 Tea ―喫茶のたのしみ―」に
行ってきました。

青木木米の茶道具や
景徳鎮、柿右衛門などの器など
貴重なコレクションがたくさん展示されていました。

美術館に行くときは
好きなものが1つでも見つかれば
それでいいと思っています。

好きな作品をじっくり眺めて
心に何かが残れば、私はとても満足です。

今回は、『奈良』という銘の井戸茶碗に
心を奪われてしまいました。

緊張感のあるラインの美しさ。
触れたら、しっとりしていそうな生地。
抹茶を入れたときに、映えるであろう絶妙な色合い。

たぶん、写真で見ても
この茶碗の存在感は伝わりません。

全部の作品を見終えて
美術館の片隅でお茶をいただいていても
目を閉じると井戸茶碗が浮かびます。

まるで、恋をしているような状態。

もう一度、井戸茶碗を見に戻ってしまいました。
名残惜しいけれど、ため息をつきながら、
美術館を出て、近くにある皇居のお堀端を散歩して
心をクールダウンしました。

そこで、こんな看板を発見してびっくり。
皇居に、テント張る人がいるんだ・・・。

大手門の警備員さんと目が合って
「中に入りますか?」
と尋ねられて、皇居の中に入れることを初めて知りました。
中に入ると、とても気持ちのいい美しい場所でした。
今、私が東京で一番好きな場所です。

本物に触れることのできた素敵な日でした。

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